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ラオ語読み書き講座 実践③曜日 前編

ສະບາຍດີ

こんにちは!ラオスのラオ子です。

 

最近、この自粛期間を利用してオンライントークイベントを始めました。NPOに務めている大学の同級生の厚くて熱いサポートと、快く引き受けてくれる隊員たちに感謝しながら、楽しく準備させてもらっています。

 

これからのキャリアの選択肢として協力隊への参加を考えている学生の方や、現地での生活や活動に興味を持ってお話を聞きにきてくださる方、いろんな方に聞きに来ていただけて本当に嬉しいです。私自身、「国際協力」って入り口も出口も考え方もひとつじゃないんだなって隊員になってみて初めて気がついたので、協力隊への参加を考えておられる方にひとつでも多くのストーリーをお届けできればいいなと改めて思いました。

 

このブログはポートフォリオみたいに自分の活動記録をまとめていく場所にしたいと始めましたが、こまごましたことまで纏めきれずにそのままになっているので、これを機に少しでも書き残していこうと思います。

 

さて前回、前々回と数字の読み書きを勉強しましたが、これを参考にしてくださっている方は、内容についてこれましたでしょうか。結構ボリュームがあって大変だったかと思いますので、今日はちょいとばかし軽めのをご用意しました。

 

 

「今日は何曜日?」

 

 

 

突然ですが、「今日は何曜日?」をラオ語で聞くには、次のように言います。

 

ມື້ນີ້ແມ່ນວັນຫຍັງ?

 

まだ単語や文法は理解できなくても、今まで勉強してきた内容から”発音”はできるようになっているはずです。

 

とはいえ、説明ばかりでまだまだ演習が足りないと思います。ひとつずつクリアしていきましょう。

 

①音節で区切る

 

ມື້ນີ້ແມ່ນວັນຫຍັງ?

 

この1文をどこで区切れるかを、まずは考えていきましょう。

 

区切るポイントは「末子音」です。

 

ມື້ນີ້ແມ່ວັຫຍັ?

 

末子音の部分を赤字にしてみました。

 

ມື້ນີ້ແມ່/ວັ/ຫຍັ/?

 

ということは、/で区切ったところは音節の切れ目になります。

 

次に、それ以外も音節がないか見ていきましょう。

「音節」についての説明は前にもしましたが、最低限1音節に必要なセットは、「子音と母音」です。それ以外にも、

 

子音 (+二重子音) + 母音 (+末子音) (+声調)

 

という風に、カッコ書きの要素がプラスされる場合もあります。これらの要素も、発音するために必要なひとかたまりです。つまり、

 

ມື້/ນີ້/ແມ່/ວັ/ຫຍັ/?

 

 こんな風に線が入ります。

ມື້ も ນີ້ も、子音+母音+声調 という組み合わせの音節です。

 

音節、つまり単語となりうる最小単位まで区切りましたが、これらがどこで区切られて、どこが組み合わさって「単語」になるかという点には、規則性がありません。ラオス生まれのラオ語は1音節語であることが多く、サンスクリット語やパーリ語からの借用語は2音節以上になることが多いそうですが、私も未だに省庁が出すような文書はほとんど読めません。1文がめちゃめちゃ長いうえに、どこで区切って1単語にしたらいいかすらよくわからないのです。私はその対策として、あえて紙の辞書で引いて、はじめの1音節を引いたあと、その次の音節と繋がった言葉がないかを探します。

 

もしも、ながーい文章を読む機会がやってくるのならば、とにかく単語をたくさん覚えて、ひとつでも多く確かな場所で区切れるようにするしかないと思います。先生に言われたときは「そんなばかな…」と絶望しましたが、実際やってみてそういう結果にいきつきました。つまりは、言葉を、たくさん覚えましょう…!!

 

②単語の意味を調べる

というわけで、頭から順に音節の意味を見つつ、今まで通り声調規則のチェックもしていきましょう。

 

それぞれの母音・子音の読み方と、声調規則、そろそろなんとなく理解できてきましたか?発音できるようになるにはとにかく子音と母音を暗記すること、そして声調規則を理論と耳と口で覚えるしかないので、ひたすら数をこなしていきましょうね!! 

 

スクロールする前に、まずは自分でやってみてください。

 

ມື້/ນີ້/ແມ່/ວັ/ຫຍັ/?

 

これら5音節、それぞれの発音と声調規則、紙に書いてみてくださいねー!発音規則に関しては、実際に話しながら「この単語は①の中平調で・・・」なんてことをやっているわけではもちろんないんですけれど、最初に数をこなして足腰鍛えておいたら「何で通じないんだ!!うぉぉおおおお!!!!」っていう事は少なくなると思うので、あきらめずにひとつひとつ確認しておきましょう。

 

ちなみに私は、間違ったことをここに書かないようにするために、PCの画面に発音規則表の付箋を貼ってます…(笑) 

 

では、いきましょう! 

 

ມື້ 日

<発音>

ມ (m) + xື (ɯɯ)  → mɯɯ

 

<声調規則>

頭子音:  ມ (m)  → 低子音

音節分類: xື (ɯɯ)  → 平音節

声調:  x້ → マイトー

よって声調規則は③下降調

 

これは単に「日」という意味を持つだけでなく、「~日」と数えるときにも使います。その場合は、

 

15日 → 15ມື້

 

と書きます。

 

ນີ້ これ

<発音>

ນ (n)  + xີ (ii) → nii 

 

<声調規則>

頭子音: ນ (n)   → 低子音

音節分類: xີ (ii) → 平音節

声調:  x້ → マイトー

よって声調規則は③下降調

 

ラオ語には2種類の指示詞があります。

ນີ້ これ

ນັ້ນ あれ・それ

 

そして、ラオ語の修飾関係は以下のようになります。

 

被修飾語+修飾語

 

たとえば、「暑い・日」はラオ語では「日・暑い」となり、日本とは語順が逆になります。

 

ですので、厳密にいうとこの指示語は、前の語句「ມື້」を修飾しますが、「ມື້ນີ້」は「今日」という意味として一塊で覚えましょう。

 

 

ແມ່ນ be動詞(A=Bである)

<発音>

ມ (m)  +  ແx (ᵋᵋ) +  ນ (n) → mᵋᵋn  

 

<声調規則>

頭子音: ມ (m)  → 低子音

音節分類:  ນ (n) → 平音節

声調: x່  → マイエーク

よって声調規則は①中平調

 

「〇〇は××です」という文をつくるとき、「は」の部分にあたるのがこの「ແມ່ນ」です。このように、主語について説明するときに使われる文のことを「名詞述語文」と言います。

 

名詞述語文にはいくつか種類がありますが、ແມ່ນは「ABである」の場合に使われます。

 

もう少し細かくいうと、

・AとBの価値が等しいとき

・AとBが一致しているとき

・AとBが相当しているとき

のときに使われます。

 

名詞述語文には他にも種類がありますが、訓練所の教科書には「be動詞」と書かれていて、確かに英語でいう「am, are, is」に相当するような使い方をしています。名詞述語文よりもイメージつきやすいかなと思いますので、今後ແມ່ນは「be動詞」と呼ぶことにします。

 

 

今までの説明を統合すると、

 

「ມື້ນີ້ແມ່ນວັນຫຍັງ?」は「今日はວັນຫຍັງ?」ということになりますね。

 

残りの「ວັນຫຍັງ?」の部分も見ていきましょう!

 

ວັນ 日

<発音>

ວ (w) + xະ (a) +  ນ (n) → wan

もう覚えましたか?短母音のaのうしろに末子音がついているので「xັx」の形に変化していますね!

 

<声調規則>

頭子音: ວ (w)   → 低子音

音節分類: ນ (n) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は④中高調

 

これも「日」です。

 

15日 → 15ມື້  もしくは 15 ວັນ

 

どちらも正解です。

 

「ມື້」は、昨日、今日、明日、〇日前、〇日後、などを表すときに使いますが、こちらの「ວັນ」は、曜日や、誕生日、〇〇記念日など、特定の日を表すときに使います。

 

それから、「3日目」は「ວັນ ທີ  3」と書きます。

 

ຫຍັງ 何

<発音>

ຫຍ (ny) + xະ (a) +  ງ (ŋ) → nyaŋ 

xັx・・・大丈夫ですね!

 

<声調規則>

頭子音: ຫຍ (ny)    → 高子音

音節分類: ງ (ŋ) →  平音節

声調: なし

よって声調規則は⑤上昇調

 

これは疑問詞の「何」です。

 

英語の場合は、What, who, how などの疑問詞は文頭にきますが、ラオ語の場合は相手に聞きたいこと(分からないこと)の部分にそのまま置きます。

 

ມື້ນີ້ / ແມ່ນ / ວັນ←ຫຍັງ/?

 

今日 / = / 日←何?

 

右向きの矢印は、修飾関係を示しています。

 

被修飾語 ← 修飾語 (例:着物 ← 美しい = 美しい着物)

 

ということは、「今日は何の日(何曜日)?」という文になります。

 

もう一度聞いてみましょう。 

 

 

どうでしょう、最初に聴いたときよりも、単語の意味や音節の切れ目を想像できるようになりましたか?

 

以上です!

 

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先輩隊員と親子にしか見えない、ムーイ族の生産者さんの村で織られた布。「布は天然染色がいいんだ、ケミカルは偽物だ!伝統の敵なんだー!!」ってなんでか決めつけてたけど、このビビットな色使いで表現された世界観見て、「なんやこれめっちゃ素敵!!表現のひとつやん。どっちも大切にしてったらええやん!!!!」って思ったのでした。持って帰ってきたけどまだハサミを入れられない1枚。

 

さてさて、今日は5つの新しい単語と、それを繋いだ文をどう読んでいくかについても説明しました。

 

現地の人たちと専門的な話をしたり、長文をスラスラ読めるようになるのは長く険しい道ですが(私はまだその道がどこかも分からないぐらいの場所に居ます・・・)、まずはひとつずつ単語を読めるようになりましょう!

 

今日はここまで!ちょっとずつ頑張りましょう~!

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ラオ語読み書き講座 実践編②数字 後編

ສະບາຍດີ!!

こんにちは、ラオスのラオ子です。「ラオ語読み書き講座」気づけばこれで15本目となりました。

 

 

 

今日は、前回学習した「数字」を使って、実際に数字を読んだり書いたりしてみましょう。

 

 

の前に!

 

前回のおさらい

ずらーっと並べただけで終わってしまったので、表にまとめてみました。

 

せっかく兄からペンタブを譲り受けたので、副教材も作れるようになってみたいなと思いながら・・・センスがなくて一向に進まないので、ひとまずパワポで作った、「THE☆表」な画像でも貼らせていただくことにします。

 

0~9

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日本語が漢字で「一二三四」と書くように、ラオ語にもラオス数字があります。お札でしか見た事ありません。私の上司も、「見ながらじゃないと書けないよ~ははは~」と言っていました。

 

10~90

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変則的なのは、10、20と、1の位が1になるときでしたね。30~90は同じ規則ですのでそれほど難しくありません。

 

単位

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 ここまで覚えたら、あとは組み合わせて読んだり書いたりできれば数字はクリアです!

 

数字のラオ語読み

では、おさらいも済んだところで、実際に数字を読み書きしてみましょう!!

 

なお、より日常で使うかたちに近い表現になるよう、実践編では以下のように統一していきます。

 

①低子音に「ຫ」がくっついて高子音になるときは、一筆書きの文字があればそちらを採用

 ຫນ → 、  ຫມ → 

 

②百の位は、「ຮ້ອຍ」ではなく「 ລ້ອຍ」を採用

 

③万の位は、「ໝື່ນ」ではなく「ສິບ ພັນ(10千)」の表現を採用

 

 

それでは、いってみましょう!

 

 

 15

ສິບຫ້າ

ສິບ + ຫ້າ

 

これはもう簡単ですね。「10」と「5」で「15」です。ここで躓いてしまった方は、無理にすすんで躓きっぱなしになる前に、前回のブログでもう一度さらっと復習してきてくださいね!!

 

 21

ຊາວເອັດ

ຊາວ + ເອັດ

 

20は「ສອງສິບ」ではなく「ຊາວ」、そして10の位に1がくっつくときは「ໜຶ່ງ」ではなく「ເອັດ」でしたね。

 

330

ສາມລ້ອຍສາມສິບ

ສາມລ້ອຍ + ສາມສິບ

 

ちょっと長くなってきました。数字を覚えるのと一緒にぜひ意識してほしいのが、「ラオ語の区切り方」です。ラオ語は英語のように1単語ずつ区切らないので、自分で単語に区切っていく必要があります。

 

その時にひとつのヒントになるのが、末子音です。この中でいうと、

 

ສາລ້ອສາສິ

 

赤字で書いたところがすべて末子音ですね。末子音は、平音節5種類(ງ ຢ ນ  ມ ວ)と、促音節3種類(ກ ດ ບ)、計8種類のみです。見分けるポイントは、母音がついているかどうかです。赤字部分はすべて、どこにも母音がついていませんよね。

 

末子音以外で終わる単語ももちろんたくさんあるのですが、先生に「どうやって単語を区切ったらいいんですか」と聞いたら「単語を覚えるしかありません」と返されました(当たり前なんですが笑)。複音節語が連なった普通の文章では、もっともっとややこしくなっていきますので、今のうちに「ラオ語を区切れる目」を鍛えていきましょう!

 

4,829

ສີ່ພັນແປດລ້ອຍຊາວເກົ້າ

ສີ່ພັນ + ແປດລ້ອຍ + ຊາວ + ເກົ້າ

 

4千、8百、2十、9 と順に並んでいます。

 

これはそんなに難しくありませんね。次、次~!

 

93,000

ເກົ້າສິບສາມພັນ

ເກົ້າສິບສາມພັນ

 

でました!こちら、「93千」の言い方です。

 

「9万3千」の言い方も不正解ではありませんが、本当にびっくりするぐらい日常のお金のやりとりで「万」の単位を使いませんし、万の単位で区切るのはそんなに難しいことではないと思うので、この言い方に慣れるように練習していきましょう。

 

500,500

ຫ້າແສນຫ້າລ້ອຍ

ຫ້າແສນ + ຫ້າລ້ອຍ

 

「50万」と「5百」です。どこで切るか分かるようになるとそんなに難しくありません。

ちなみにラオスの100,000ກິບ(キップ、ラオスの通貨)は日本円でだいたい1200円ぐらいなので、「1000円(せんえん)はだいたいໜຶ່ງແສນ(ぬんせん)ぐらい」って覚えてました。(この覚え方をしたことによって、ໜຶ່ງແສນは1000ກິບだという記憶障害を起こし、赴任直後にひとりパニックになったのは内緒です。)

 

6,543,210

ຫົກລ້ານຫ້າແສນສີ່ສິບສາມພັນສອງລ້ອຍສິບ

ຫົກລ້ານ + ຫ້າແສນ + ສີ່ສິບສາມພັນ + ສອງລ້ອຍ + ສິບ

 

ここまでくると、どこで切ったらいいのかわからなくなりますよね。

 

落ち着いてください。6百万、50万、43千、2百、10、と数字を区切っていけば、習った単語ばかりです。

 

「最後の10(ສິບ)は”ໜຶ່ງສິບ”じゃないの?」と思われた方、後出しですみません。10、100、1000などの場合に限り「1」は省略しても大丈夫です。私の経験則ですが、100以上の位のときはໜຶ່ງも付けているイメージですが、10の位の時は付けないほうが自然だと思います。

 

問題を解いてみましょう

次の2つをラオ語で書いてみてください。

 

①1,111,111

②2,222,222

 

冒頭で「使わないので飛ばします!」と言った「万」の単位を使った書き換えも、やってみてください。「百」の単位も、今までの例で使わなかったほうで、書けますか??

 

 

https://www.instagram.com/p/B4QEjdJpzo0/

このサイニャブリ県の手刺繍の布、巻きスカートにできるぐらいの大きさなのですが、なんとແປດແສນກິບぐらいです。高いですか?安いですか??私はめちゃめちゃ安いと思います。

 

では答え合わせ。

 

1,111,111

ໜຶ່ງລ້ານໜຶ່ງແສນສິບເອັດພັນໜຶ່ງລ້ອຍສິບເອັດ

 

ໜຶ່ງລ້ານ+ໜຶ່ງແສນ+ສິບເອັດພັນ+ໜຶ່ງລ້ອຍ+ສິບເອັດ

 

1百万、1十万、11千、1百、1十、1 と区切ることができます。

 

 

「万」を使った書き方をするならば、

ໜຶ່ງລ້ານໜຶ່ງແສນໜຶ່ງໝື່ນໜຶ່ງພັນໜຶ່ງຮ້ອຍສິບເອັດ

 

ໜຶ່ງລ້ານ+ ໜຶ່ງແສນ+ ໜຶ່ງໝື່ນ+ ໜຶ່ງພັນ+ ໜຶ່ງຮ້ອຍ+ ສິບເອັດ ですね。

 

2,222,222

ສອງລ້ານສອງແສນຊາວສອງພັນສອງລ້ອຍຊາວສອງ

 

ສອງລ້ານ+ສອງແສນ+ຊາວສອງພັນ+ສອງລ້ອຍ+ຊາວສອງ

 

2百万、2十万、22千、2百、2十、2 と区切ることができます。

 

これも「万」と「千」を分けて書くと、

ສອງລ້ານສອງແສນສອງໝື່ນສອງພັນສອງຮ້ອຍຊາວສອງ

 

ສອງລ້ານ+ ສອງແສນ+ ສອງໝື່ນ+ ສອງພັນ+ ສອງຮ້ອຍ+ ຊາວສອງ となります。

 

変則づくしで難易度高めの2問にしてみましたが、解けましたでしょうか?

 

お役立ちYoutubeリンク

www.youtube.com

 

www.youtube.com

 

連続した音声で聴けますので、ぜひ聞き流しに使ってくださいー!

 

 


数字以外の成分多めですが、めちゃめちゃ癒されるのでこちらもおすすめします。

ばーんこんこーい♪

 

今日はここまで!

この「ラオ語読み書き講座」も気づけば15本・・・もうしばらく、こんな感じで簡単な単語の説明を続けていく予定です。

 

 

難しい読み書きの部分を突破したら、あとは既存の音声付教材で十分勉強できますので、もし「そろそろいけそうだな」と思った方はぜひポチッとしてくださいねー。

 

 

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ラオ語読み書き講座 実践②数字 前編

さばいでぃー!

みなさんこんにちは、ラオスのラオ子です。

 

 

 

 

前回・前々回の、ラオ語子音アルファベット表、いかがでしたでしょうか。単語を覚えるだけでなく、音節の成り立ちもひとつひとつ理解できましたでしょうか。

 

さっぱりわからん!!という方は、いちどクリアにしてから次に進むもよし、とりあえず今日の内容を全部読んでみるもよしです。

 

今日も前回に引き続き1音節語をやっていきますよ!まだまだ短い言葉ばかりですので、1語1語どの子音+母音(+末子音)で成り立っているか、そして声調規則はどれなのか実際に確認していきましょう!

 

 

 

の、前に!

 

0 ສູນ   1 ໜຶ່ງ   2 ສອງ

 

3 ສາມ    4 ສີ່     5 ຫ້າ

 

6 ຫົກ     7 ເຈັດ    8 ແປດ

 

9 ເກົ້າ           10 ສິບ

 

こちらが、0~10までの数字の読み方のラオ語です。前回わたしが行った解説のように、自分で解読してみましょう!

 

ステップ① 子音+母音(+末子音)に分解する

ステップ② 子音、母音、(末子音)の読み方を確認する

ステップ③ 子音の声調と、平音節か促音節かをそれぞれ確認する

ステップ④ 声調規則を特定する

ステップ⑤ どんな発音か予想してみる

 

まだ実践編で母音を網羅できていないので、最初から全部やるのは難しいと思います。まずはステップ①だけ、次はステップ②も、という風に段階を踏んでできることを増やしてもらえればいいかなと思います。

 

 

では!ひとつひとつ答え合わせをしていきましょう。

 

0~10までの数字

 

0 ສູນ

<発音>

 ສ (s)  + xູ  (uu) +  ນ (n) → suun

 

<声調規則>

頭子音:  ສ (s)   → 高子音

音節分類: ນ (n) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は⑤上昇調

 

 

 

1 ໜຶ່ງ

<発音>

ໜ (n) +  xຶ (ɯ) +  xງ (ŋ) → nɯŋ 

「ນ」の発音ですが、「ຫ」が付くことによって高子音になっています。

「ໜ」は、「ຫນ」と分けて書くこともできます。 (ex:  ຫນຶ່ງ) 

 

<声調規則>

頭子音: ໜ (n) → 高子音

音節分類:  xງ (ŋ) → 平音節

声調:  x່ → マイエーク

よって声調規則は①中平調

 

 

 

ສູນとໜຶ່ງ、どちらも無理やりカタカナに直すと「ン」で終わりますが、前者は「n」で後者は「ŋ」の末子音。この違い、わかりますか?

ゼロの「n」のときは、口を「いー」の形に閉じて、舌を上あごにくっつけます。鼻からハミングのように息を抜いた「んー」です。

 

イチの「ŋ」のときは、前の「ɯ」の音(笑顔で、「い」に近い「う」)から口を閉じずに「んごー」といいたいところですが、「ご」の発音をする直前で止めます。「n」のときは舌があがりますが、こちらの「ŋ」は舌根が落ちるイメージです。口は閉じません。

 

2 ສອງ

<発音>

 ສ (s)  + xໍ (oo) +  ງ (ŋ) → sooŋ

 この母音は、うしろに末子音が付くことで「xອx」という形に変化しますね。

ですので、「ສໍງ」ではなく「ສອງ」と書きます。

 

<声調規則>

頭子音: ສ (s)  → 高子音

音節分類: ງ (ŋ) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は⑤上昇調

 

 

 

 

3 ສາມ

<発音>

 ສ (s)  + xາ (aa) +  ມ (m) → saam

 

<声調規則>

頭子音: ສ (s)  → 高子音

音節分類: ມ (m) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は⑤上昇調

 

 

 

これも最初は「ン」に聞こえるかもしれませんが、末子音は「m」です。「秋刀魚(さんま)」と発音するとき、「ま」の直前で唇がぴたっと閉じますよね。そのままガマンしてください。それが末子音の「m」の発音です。 

 

4 ສີ່

<発音>

 ສ (s)  + xີ  (ii) →  sii  

<声調規則>

頭子音:  ສ (s)   → 高子音

音節分類: xີ  (ii)  → 平音節

声調: x່ → マイエーク 

よって声調規則は①中平調

 

 

 

 

 

5 ຫ້າ

<発音>

 ຫ (h) +  xາ (aa) → haa  

 

<声調規則>

頭子音:  ຫ (h) → 高子音

音節分類: xາ (aa) → 平音節

声調: x້ → マイトー 

よって声調規則は②低降調

 

 

 

6 ຫົກ

<発音>

 ຫ (h) +  ໂxະ (o) +   ກ (k) → hok

短母音の「o」のうしろに末子音がついているので、「ໂxະx」ではなく「xົx」という形に変化します。

 

<声調規則>

頭子音: ຫ (h) → 高子音

音節分類: ກ (k)  → 促音節

母音:  ໂxະ (o) → 短母音 

よって声調規則は④中高調

 

 

 

最後の「k」の音が聞こえますか?

「𩸽(ホッケ)」と声に出して言ってみてください。そして、「ケ」を言いたい口と顔と気持ちのまま時間をとめてください。気持ちが大事です。最後まで声に出したらただのホッケですので、「hok」で止めてくださいね。

 

7 ເຈັດ

<発音>

 ຈ (c) +   ເxະ (e) +  ດ (t) → cet

この短母音は、おしりに末子音が付いているのでເxັxに変化しています 

 

<声調規則>

頭子音: ຈ (c) → 中子音

音節分類: ດ (t) → 促音節

母音: 短母音 

よって声調規則は④中高調

 

 

 

 

「6(ຫົກ)」に引き続き促音節(小さい「っ」で終わる音)ですが、この違いをしっかり聞き分けられるように意識しましょう。

「チェダーチーズ」の「チェダー」の部分を言いたいんですが、「ダー」を言う直前で固まってみましょう。「6(ຫົກ)」のときの促音節は「ホッケ」と同じなので口を閉じなくても発音できますが、「チェダー」は舌が上あご(もしくは上前歯)に付かないと発音できませんよね。そのイメージで「k」と「d」の促音節を練習しましょう。

 

8 ແປດ

<発音>

 ປ (p)  +  ແx (ee) +  ດ (t) → peet

 

<声調規則>

頭子音: ປ (p)  → 中子音

音節分類: ດ (t) → 促音節

母音: 長母音 

よって声調規則は②低降調

 

 

 

 

 

9 ເກົ້າ 

<発音>

 ກ (k)  + ເxົາ (aw)   → kaw

 

<声調規則>

頭子音: ກ (k)  →  中子音

音節分類: ເxົາ (aw)   →  平音節

声調: x້ → マイトー

よって声調規則は③下降調

 

 

 

10 ສິບ

<発音>

 ສ (s) +   xິ (i) +   ບ (p) → sip

 

<声調規則>

頭子音: ສ (s)  →  高子音

音節分類:  ບ (p) →  促音節

母音: 短母音 

よって声調規則は④中高調

 

 

 

 

以上、0~10のラオ語の読み方でした。数字は活動でも生活でも絶対に使います。使わない日はありません。そして、ラオスの通貨は桁が多いのでただでさえややこしく感じます。お金のやりとりで失敗しないために、「ごちそうさま、いくら?」とスッとお金を支払ってかっこよくカオピヤック屋を立ち去れるように、数字を完璧に覚えていきましょう!

 

 

10より大きい数字

 

0から10までを覚えたら、11から19までの数は「10 ສິບ」 と1の位の組み合わせです!

 

11 → 10 + 1 → ສິບ ໜຶ່ງ

12 → 10 + 2 → ສິບ ສອງ

13 → 10 + 3 → ສິບ ສາມ

 

・・・と言いたいところですが、英語の「11 ( eleven)」みたいに、ラオ語も不規則な変化がひとつだけあります。

 

それが、「十の位が”1”のとき」です。

 

十の位が”1”のときは、「ໜຶ່ງ」ではなく「ເອດ」を使います。

 

11 ສິບເອັດ

<発音>

ສິບ   = ສ (s) +   xິ (i) +   ບ (p) → sip

これは先ほどの”10”と同じですね。

ເອດ  = ອ (ʔ) +  ເxະ (e) +   ດ(t) → et

前回も出てきました、ア行を示すため便宜上ອ(ʔ)を子音字として使った単語ですね。発音記号を示すときは、「ʔ」を省略して、「ʔet」ではなく「et」と実際の音のみを書いていますので注意してください。

 

<声調規則>

ສິບ

頭子音: ສ (s)  →  高子音

音節分類:  ບ (p) →  促音節

母音: 短母音 

よって声調規則は④中高調

 

ເອດ

頭子音: ອ → 中子音

音節分類:  ດ(t) →  促音節

母音: 短母音 

よって声調規則は④中高調

 

 

ここで初めて、2音節の言葉がでてきました。2音節以上の単語の場合、最後の音節以外で短母音がつく④中高調や⑤上昇調は、①中平調に近いなだらかな発音になるように感じられます。はっきりと①中平調に変わるというよりも、前後についている音節の声調によって均されるイメージな気がします。(私見です。何か規則性ご存知の方教えてください)

 

特に一人目の女性の発音が分かり易いですね。ぜひ聴き比べてみてください!
「ສິບ」だけのときは音節の最後が明確にあがっていますが、「ສິບເອັດ」のときの「ສິບ」は上がっていません。

 

12 ສິບສອງ

<発音>

ສິບ   = ສ (s) +   xິ (i) +   ບ (p) → sip

ສອງ = ສ (s)  + xໍ (oo) +  ງ (ŋ) → sooŋ

長母音「xໍ  (oo)」は、末子音がつくことによって「xອx」という形に変化します。 

 

<声調規則>

ສິບ

頭子音: ສ (s)  →  高子音

音節分類:  ບ (p) →  促音節

母音: 短母音 

よって声調規則は④中高調

 

ສອງ

頭子音: ສ (s)  → 高子音

音節分類: ງ (ŋ) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は⑤上昇調

 

これは今までの単語の組み合わせですね。「10」と「2」で、「12」です。

 

 

 

同じ高子音の「ສ」から始まる音節が2つ並んでいますが、それぞれ声調規則が異なるので始まりの音が違います。「10」の部分は④中高調、「2」の部分は⑤上昇調です。2音節目はぐんと下に下がったところから始まっているのがお分かりいただけるでしょうか。

 

20 ຊາວ

<発音>

ຊ (s)  + xາ (aa) +  ວ (w) → saaw 

 

<声調規則>

頭子音: ຊ (s)   →  低子音

音節分類: ວ (w)  →  平音節

声調: なし  

よって声調規則は④中高調

 

 

30 ສາມສິບ

 

ラオ語では「10」と「20」だけは固有の単語を使いますが、「30」~「90」までは日本語と同じように「さん」と「じゅう」を合わせてことばを作ります。

 

つまり、「30」は「ສາມ+ສິບ」ということになりますね。

 

<発音>

 ສ (s)  + xາ (aa) +  ມ (m) → saam

 ສ (s) +   xິ (i) +   ບ (p) → sip

 

<声調規則>

ສາມ

頭子音: ສ (s)  → 中子音

音節分類: ມ (m) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は⑤上昇調

 

ສິບ

頭子音: ສ (s)  →  中子音

音節分類:  ບ (p) →  促音節

母音: 短母音 

よって声調規則は④中高調

 

これも先ほど話した「2音節以上の言葉の場合」の声調変化が見られます。「3」だけの場合の「さーむ」と、この「さむしっぷ」の「さーむ」の部分を聞き比べてみてください。

  

 

40 ສີ່ສິບ

もう一つだけいきましょう!「4」「10」それぞれの音と、「40」で2音節になったときの音、どんな風に聴こえるか、比べてみてくださいね。

 

50~90までの数字は、これと同じ繰り返しになるので省略します。ということは、これで99まで数えられるようになりました!!

 

余談ですが、お隣のカンボジアも「さーむさっぷ (30)」「さーえさっぷ (40)」「はーさっぷ (50)」と似たような発音ですが、やはり10と20はそれぞれ固有の言葉があって「どっぷ (10)」「もぺい (20)」です。ちょっとした共通点。ですが、カンボジアでは5より大きい数は「5+1」「5+2」のような言い方をします。ラオスに来てすぐ、「8」のことを無意識にカンボジア風に「5+3」というような言い方をして、市場のおばちゃんを困らせてました。2音節以上の言葉(サンスクリット語からの借用?)は単語の発音もそっくりで本当にややこしいです。

 

 

 

 

 

100より大きい数字

ついでに100より大きい数字の単位も覚えてしまいましょう。ラオスの通貨「ກິບ」はゼロの数が多いので、10万ぐらいまでの単位は日常で使います。100万まで覚えておけば安心ですね。では、いってみましょう!

 

100 ຮ້ອຍ

<発音>

ຣ (h) +  xໍ (oo) +   ຍ(y) → hooy

長母音「xໍ (oo)」は末子音が付くことにより変化して「xອx」になります。もう何度か見たかたちですね。

 

<声調規則>

 

頭子音: ຣ (h)  →  低子音

音節分類:  ຍ(y) → 平音節

声調:  x້ → マイトー

よって声調規則は③下降調

 

 

 

100 ລ້ອຍ

「100」には先ほどのຮ້ອຍと別にもう一種類の単語があります。それがこの「ລ້ອຍ」です。口語ではこちらのほうがよく使います。

 

<発音>

ລ (l) +  xໍ (oo) +   ຍ(y) → looy

xອx、、、もう大丈夫ですね??

 

<声調規則>

頭子音: ລ (l)  →  低子音

音節分類: ຍ(y)  →  平音節

声調:  x້ → マイトー   

よって声調規則は③下降調

 

 

 
1,000 ພັນ

<発音>

 ພ (ph)  + xະ (a) +  ນ (n) → phan 

 

<声調規則>

 

頭子音:  ພ (ph)  →  低子音

音節分類:  ນ (n)  →  平音節

声調: なし

よって声調規則は④中高調

 

 

 

10,000 ໝື່ນ

<発音>

ໝ (m) +  xື  (ɯɯ) + ນ (n) → mɯɯn

「ໝ」は「ຫມ」とも書けます。その場合は「ຫມື່ນ」となります。 

 

<声調規則>

頭子音: ໝ (m)  → 高子音

「ມ」は低子音ですが、「ຫ」がつくことによって高子音になります。

音節分類:   ນ (n)  →  平音節

声調:  x່  → マイエーク

よって声調規則は①中平調

 

 

 

10,000 ສິບ ພັນ

 

これは、「10」に「1,000」の単位を付けることで「10,000」になる表現です。

 

例えば、

 

15,000 →  15千 → ສິບຫ້າພັນ

 

のように言います。

 

 

 

ラオスのお金は単位が大きく、1000より小さい単位が使われることはあまりありません。(私が500KIPを受け取るのは、3500KIPのソーダ水を買うときぐらいでした。)

 

市場で野菜を買うときも「1kg20000KIP」とか「1玉3000KIP」みたいな買い方をします。ですので、この言い方のほうが短くて言いやすいし、実際現地のひともこっちを使います。「ໝື່ນ」のことは、「そんなヤツ居たな。」ぐらいに思って頂ければ大丈夫です。

 

とはいえ、お金のやりとり以外でも数字は使いますので、もちろんこちらの単位も覚えてくださいね!

 

100,000 ແສນ

<発音>

ສ (s)  + ແx (ee)  ນ (n) → seen

 

<声調規則>

頭子音: ສ (s)   → 高子音 

音節分類:  ນ (n)  →  平音節

声調: なし  

よって声調規則は⑤上昇調

 

 

 

1,000,000 ລ້ານ

<発音>

 ລ (l)  + xາ (aa) +   ນ (n) → laan  

 

<声調規則> 

頭子音:  ລ (l)   → 低子音 

音節分類: ນ (n)  →  平音節

声調: x້ → マイトー

よって声調規則は③下降調

 

 

ここまでくると日常生活で使う頻度はそこまで高くありませんが、覚えておくに越したことはありません。

 

今日はここまで!

 

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次回は、今日覚えた数字を使って、実際に数を読んだり書いたりしてみましょう。

今日お風呂に入ったら、「ぬん、そん、さーむ、しー、はー」ってお風呂の中で10数えられるようになるまで、あがってこないでくださいね!

 

それではまた次回!

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ラオ語読み書き講座 実践①アルファベット表の単語 後編

さばいでぃー!

みなさんこんにちは、ラオスのラオ子です。

 

 

 

前回の記事に引き続き、あいうえおの単語をひたすら解説していくという鬼作業です。たまたまやる気スイッチが入って良い感じだったので朝からやりだしたら止まらなくなり、夜には3本記事を書き、11時を過ぎても止まらず・・・もうちょっと集中力をpwm制御したいというか、毎日ちょっとずつできる性格に変えられないものでしょうか。

 

「ກ」から「ນ」までは説明しましたので、今日はその続きをやっていきますよ!今日も、読んで書いて聴いて口に出して、インプットとアウトプットで大洪水起こしていきましょう!

 

では早速!

 

ແບ້ やぎ

 

<発音>

 ບ (b) +  ແx (ᵋᵋ) → bᵋᵋ

 

<声調規則>

頭子音: ບ (b) → 中子音

音節分類:  ແx (ᵋᵋ) → 平音節

声調: x້ → マイトー

よって声調規則は①中平調

 

やぎの鳴き声っぽいですよね。「べええ~」。うちの近所には「ປິ້ງແບ້」という看板が付いたお店がありました。「ぴんべー」、焼き山羊屋さんです。床屋の椅子とバーベキューコンロが同じ店内に置かれていて、カットもできるし山羊肉も食べられる非常に合理的なお店だったんですが、すぐつぶれました。

 

 

 

ປາ 魚

<発音>

 ປ (p) + xາ (aa) → paa

 

<声調規則>

頭子音:  ປ (p) → 中子音

音節分類:  xາ (aa) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は⑤上昇調

 

ピンベーと同じ要領で 「ປິ້ງປາ」と言うと「焼き魚」という意味になります。

 

 

 

ເຜິ້ງ 蜂

<発音>

 ຜ  (ph) + ເxິ  (ᵊ)  + xງ (ŋ)   → phᵊŋ

なんかひとつの子音に色々ついている!!とパニックを起こしそうになったら、一度落ち着いついて分解してみてください。

声調のマイトーと末子音の「ງ」はすぐ分かりますね。

残りは「ເxິ」ですが、これは一番最初に習った基本の母音10個の中にあります。

 

<声調規則>

頭子音:  ຜ  (ph) → 高子音

音節分類: xງ (ŋ) → 平音節

声調: x້  → マイトー

よって声調規則は②低降調

 

 

 

ຝົນ 雨

<発音>

 ຝ (f) + ໂxະ (o) +  ນ (n) → fon

この母音は、短母音「ໂxະ」に末子音が付くことで「xົx」の形に変化したものですね。

 

 

<声調規則>

頭子音: ຝ (f) → 高子音

音節分類:  ນ (n) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は⑤上昇調

 

 

 

ພູ 山

<発音>

 ພ  (ph) + xູ (uu) → phuu

 

<声調規則>

頭子音:  ພ  (ph) → 低子音

音節分類: xູ (uu) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は④中高調

 

 

 

ໄຟ 火

<発音>

 ຟ  (f) +  ໄx (ay) → fay

 

<声調規則>

頭子音: ຟ  (f) → 高子音

音節分類:  ໄx (ay) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は⑤上昇調

 

 

 

ແມວ ねこ

<発音>

 ມ  (m)  + ແx  (ee) +  ວ (w) → meew 

さいごの「ວ」は、末子音です。二重母音の「xົວະ」「xົວ」とは発音が違いますので、しっかり見分けていきましょう。

 

<声調規則>

頭子音:  ມ  (m) → 低子音

音節分類:  ວ (w) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は④中高調

 

 

 

ຢາ 薬

<発音>

 ຢ (y)   + xາ (aa) → yaa

 

<声調規則>

頭子音:  ຢ (y)   → 低子音

音節分類:  xາ (aa) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は④中高調

 

 

 

ຣົດ 車

<発音>

 ຣ (r)  + ໂxະ  (o) +   ດ (d) → rod

 

<声調規則>

頭子音: ຣ (r)  → 低子音

音節分類:  ດ (d) → 促音節

母音: 短母音

よって声調規則は①中平調

 

この文字は仏教用語や外来語でよく使われます。ラオ語では「ລົດ(lod)」という単語も車という意味になりますので、こちらはあまり使われません。

 

 

 

ລີງ 猿

<発音>

ລ (l)  + xີ  (ii) +  ງ (ŋ) → liiŋ

 

<声調規則>

頭子音: ລ (l) → 低子音

音節分類:  ງ (ŋ) →平音節

声調: なし

よって声調規則は④中高調

 

 

 

ວີ 扇子

<発音>

 ວ  (w) +  xີ (ii) → wii

 

<声調規則>

頭子音:  ວ  (w) → 低子音

音節分類:   xີ (ii) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は④中高調

 

 

 

ຫາ່ນ ガチョウ

<発音>

 ຫ (h) +  xາ (aa) +   ນ (n) → haan

  

<声調規則>

頭子音:  ຫ (h) → 高子音

音節分類:   ນ (n) → 平音節

声調: x່ → マイトー

よって声調規則は①中平調

 

 

 

ໂອ 桶

<発音>

 ອ (ʔ) +  ໂx (oo) → oo

母音だけでは文字として成り立たないので、子音無しで母音だけを発音するときは便宜上「ອ (ʔ)」という文字があてられます。子音扱いするときは「オー」と読みますが、実際に書くときは、このように必ず母音とセットになります。なお発音記号として示す場合「ʔ」は省略します。

 

<声調規則>

頭子音:  ອ (ʔ) → 中子音

音節分類:  ໂx (oo) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は①中平調

 

 

 

ເຮືອນ 家

<発音>

 ຮ (h) +  ເxືອ(ɯɯa) +   ນ(n) → hɯɯan

 

<声調規則>

頭子音:  ຮ (h) → 低子音

音節分類:   ນ(n) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は④中高調

 

 

 

 

 以上です!

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はい!これで子音をつかった全ての単語の紹介が終わりました。

 

「こんなの使わないでしょ」と思ったあなた!! 大☆間☆

 

違い です。

 

「この単語の”そー”ってどっち( ສ or ຊ )の”そー”なの?”そー・すあ”?それとも、”そー・さーん”の”そー??」と言う風に、綴りを聞くときに意外と使います。ラオ人も同じように「”そー・さーん”のそーだよー」という風に教えてくれる人が多いので、現地で読み書きレベルのお付き合いになる方はぜひ覚えてくださいね。

 

ではまた次回お会いしましょう!

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ラオ語読み書き講座 ⑧複音節語の声調と文字以外の記号

さばいでぃー!

 

みなさんこんにちは、ラオスのラオ子です。

 

また更新する記事が前後してしまいました。本当は前回の記事よりもこっちを先にあげたかったのです。もうぼけぼけです。ぼけぼけ太郎です。

 

文字の読み書きの要素は①~⑦で説明が終わっていますが、今日はその補足です。

複音節語の声調と文字以外の記号の二つを見ていきましょう。

 

 

複音節語の声調

 

まず「複音節とはなんぞや」というところからお話したいと思います。

 

わたしたちが普段使っている漢字のように、文字を見ただけでは発音が分からない文字を「表意文字」というのに対し、ラオ語や日本語の平仮名・カタカナのように、文字を見ればその発音が分かる文字のことを「表音文字」と言います。

 

表音文字の最小単位は「音素」、子音や母音そのものです。それらが組み合わさって発音しやすい音のひとかたまりになったものを音節といいます。

 

例えば、

 

ໂຮງຮຽນ

 

と言う単語は、「ໂຮງ (名詞や動詞の前について、病院や工場などの建物をさします)」と「ຮຽນ(学ぶ)」からできた「学校」という言葉です。

 

この場合は、ໂຮງとຮຽນに分解して、それぞれの音節の声調規則に従って発音します。

 

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ໂຮງ

 

頭文字「 ຮ 」+母音「 ໂx 」+末子音「 ງ 」→ hooŋ

 

①頭子音は「 ຮ 」→低子音

②末子音は「 ງ 」→平音節

③声調符号→なし

 

つまり④中高調です。

 

ຮຽນ

 

頭文字「 ຮ 」+母音「 ຽ 」+末子音「 ນ 」→hian

 

 

①頭子音は「 ຮ 」→低子音

②末子音は「 ນ 」→平音節

③声調符号→なし

 

こちらも④中高調ですね。

 

つまり「④hon ④hian」と1単語のなかで2回上昇します。

 

ただし、実際は最終音節以外の短母音の音節は①中平調っぽくなったりします。声調規則通りに発音しているというよりは、最初の音節の子音の声調最後の音節の声調が大切で、間の音節は少しなめらかになっているような印象です。

 

ただしこれは、日本語もそうですが「人による」部分もありますので、実際は色々な発音を聞いて耳を慣らしていくのがいいのだと思います。

 

文字以外の記号  ໆ 

ラオ語で使う文字以外の記号についても見ておきましょう。

 

.

,

;

:

“ ”

( )

 

このあたりは見慣れた記号だと思いますが、

 

これ!!!なんだこれ!!!!初めまして!!!

 

 

こちら、「マーイサム」と言います。(綴りが分からない)

日本でいう「 々 」と同じように使い、前の音節を繰り返します。

 

ໄປ ຊື່ໆ

 

例えばこちら。トゥクトゥクのドライバーさんによく使う言葉です。

 

ໄປ  =  子音「 ປ 」+ 特別母音「  ໄx 」  

(p  +  ai  =  pai)    

 

ຊື່ =  子音「 ຊ 」+  母音「  xື  」 +  声調符号「  x່ 」   

(s  +  ɯɯ =  sɯɯ) ※声調符号は省略しています

 

ໆ マーイサム

ຊື່ を 繰り返す

 

つまり、「 Pai sɯɯ sɯɯ 」と発音します。

 

 

「ໄປ(行く) 」と「ຊື່ໆ(まっすぐゝ)」で、「まっすぐ行く」という意味になります。「すーすー」は音程がかわらずずっとまっすぐです。 

 

もうひとつ見てみましょう。

 

ເລື້ອຍໆ

 

こちらはどうでしょうか。

 

ເລື້ອຍ = 

子音「 ລ 」+   二重母音「 ເxືອ 」+ 末子音「   ຍ 」 +声調符号「   x້ 」

 ( l + ɯɯa +  y) ※声調符号は省略しています

 

るあいるあい。声調符号「x້ 」がついているので、「る」が高い音から始まって、「あい」はすとんと落ちます。

 

このように、会話や文章の中で時々出現する記号ですので、覚えておきましょう。

 

 

https://www.instagram.com/p/CALHjjIp3_Z/

ラオスのラオ子🇱🇦実家のピーになる’s Instagram profile post: “レンテン族の手刺繍コースター。 あぁ…帰りたい… #ゆるゆるらおす #レンテン族”

 

 

まとめページ作ってみました

 

今日は日曜日なので軽めに終了です。

 

 

一覧からぱっと飛べたら便利かなあ・・・と思って、まとめページ作ってみました。どうでしょうか?

 

こうやってリンク並べてみると、結構積み上げました?!

 

いえいえ、「数こなしてなんぼ」的な感じで、要素の説明だけぽんぽんぽ~んとしてしまっているので、これからはラオ語の単語をばんばん出して、実際に読みまくる!というのをやっていきたいと思います!

 

分かりにくいところがあれば重点的にやりますので、是非教えてください。よろしくお願いします!

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ラオ語読み書き講座 実践①アルファベット表の単語 前編

さばいでぃー!

みなさんこんにちは、ラオスのラオ子です。

 

  

こちらの素晴らしい音声は聞いていただけましたでしょうか。

 

この音声のように、「こー・かい」 「こー・かい」 「こー・くわい」 「こー・ぐわ」という風に、子音のあとに短く分かり易い単語を覚えていくのがラオス風です。日本語で例えるなら、「あ・あり」「い・イカ」「う・うみ」 「え・えのぐ」みたいな感じですね。

 

今日は上の音声で単語と一緒に読まれている単語を紹介していきたいと思います。

 

人間の脳みそは、情報量が多いほど早くインプットされるようにできているそうです。ただこのブログを読むだけよりも、自分で書いてみる。音源を聞く。自分もそれを真似する。そしてまた書く。と言う風に、読んで、聴いて、喋って、書いて、とにかく五感の全てを使ってラオ語脳を作っていきましょう!

 

また、今まで順番に紹介してきた要素がここから全部必要になります。鬼ですね!

 

 

まとめはこちら。躓いたら復習!ラオ子が間違っていたら即連絡です!!

 

また、PCブラウザですとサイドバーにブログ全体の検索機能がありますので、うまく使いながら読み進めてください。

 

あんまり一度にたくさんやっても大変なので(私が)、半分に分けたいと思います!今日はその前半戦。頑張って参りましょう~!

 

アルファベット表の単語 前半戦

 

ໄກ່ にわとり

 

まずトップバッターはにわとりです。子音と母音に分けて見てみましょう。

 

<発音> 

ກ  (k)  + ໄ  (ay)   =  kay 

子音 「 k 」 に、特別母音「  kay 」 がついて、 「 kay 」という言葉になっています。

 

次に声調を見ていきましょう。

音節の分類は、「その⑦」で取り扱ったばかりです。

 

<声調規則>

頭子音: ກ  (k) → 中子音

まず頭子音は中子音です。この分類は「その①」の子音の紹介でやりましたね。

音節分類: ໄ  (ay) → 平音節

音節は、平音節と促音節の2種類に分かれますが、末子音がなく母音子で終わっていますので平音節です。

声調: x່  → マイエーク

平音節の場合は、声調記号の種類によって声調規則が決まります。この場合「マイエーク」というまっすぐ横に伸ばす声調記号がついています。

よって声調規則は①中平調

ということになります。

 

 

 

 

ここから先は、ポイントになる部分だけ注釈を入れながら、どんどん紹介していきたいと思います。 

 

 

 

ໄຂ່ たまご

<発音>

ຂ  (kh)  +  ໄ  (ay)   =   khay 

 

<声調規則>

頭子音: ຂ  (kh)  → 高子音

音節分類:  ໄ  (ay) → 平音節

声調: x່  → マイエーク

よって声調規則は①中平調

 

 

ひとつめの「ໄກ່」と「ໄຂ່ 」の違いも聞き比べてみてくださいね。母音と声調はまったく一緒ですが、にわとりの子音は「k(中子音)」、卵は「kh(高子音)」です。

 

ຄວາຍ 水牛

 

<発音>

ຄວ (khuuw)  + າ (aa) + ຍ (y) → khuuwaay

初めて二重子音が出てきました。二重子音といっても見かけ上のもので、実際は「ຄວ (khuuw)」という風に「uu」の音が入ります。

 

<声調規則>

頭子音: ຄ → 高子音

声調分類:  ຍ (y) → 平音節 

声調:なし

よって声調規則は⑤上昇調

 

 

ひとつまえの「ຂ」とおなじ「kh」ですが、こちらは低子音です。高子音より少し高めに発音されていますね。

 

ງົວ 牛

<発音>

ງ  (ŋ)  + xົວ  (uua) → ŋuua

子音+二重母音の形です。

 

<声調規則>

頭子音: ງ  (ŋ)   → 低子音

声調分類: 二重母音 xົວ  (uua) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は④中高音

 

この二重母音は、 表記上は「ŋuua」ですが、実際は「ŋuuwa」と最後のaの前に少しwの音がひっかかります。

 

ຈອກ コップ

<発音>

ຈ (c) + xໍ (ᴐᴐ) + ກ (k) → cᴐᴐk

末子音がついたため、母音の形が変化して「xໍ」→「xອx」の形になっています。

(「ຈໍກ」と書くのは誤りです。)

何のことだ?!と思った方はこちらで復習してください。

ラオ語読み書き講座 その⑤末子音と母音の変化 – ラオスのラオ子。

 

<声調規則>

頭子音: ຈ (c)  → 中子音

声調分類: ກ (k) → 促音節

ここで初めて促音節が出てきました。促音節は「~っ」で終わる音節で、ກ ດ ບ の末子音や、短母音で終わるものが含まれます。

母音: xໍ (ᴐᴐ) → 長母音

平音節の場合は声調記号の有無で声調規則が決まっていましたが、促音節の場合は母音が短母音化長母音かによって決まります。

よって声調規則は②低降調

ということになります。ちなみに中子音、促音節、短母音の場合だと④中高調なので発音が変わりますよ。

 

 

 

ເສືອ トラ

<発音>

 ສ   (s) + ເxືອ (ɯɯa) → sɯɯa

 

<声調規則>

頭子音:  ສ  (s) → 高子音 

声調分類: ເxືອ (ɯɯa)  → 平音節

声調:なし

よって声調規則は⑤上昇調

 

 

ຊ້າງ 象

<発音>

 ຊ  (s) + xາ (aa) +  ງ(ŋ) + x້

 

<声調規則>

頭子音:  ຊ  (s)  → 低子音

声調分類:  ງ(ŋ) → 平音節

声調: x້ → マイトー

よって声調規則は③下降調

 

 

「ぞうさーん!(ぞう・ຊ້າງ)」と覚えました。個人的な話です。

 

ຍຸງ 蚊

<発音>

 ຍ (ŋ) + xຸ (u) +  ງ (ŋ) → ŋuŋ

 

<声調規則>

頭子音:  ຍ (ŋ) → 低子音

声調分類:  ງ (ŋ) → 平音節

声調: なし

よって声調規則は④中高調

 

 

 

ເດັກ こども

<発音>

ດ  (d) + ເxະ (e) +  ກ (k) → dek

ຈອກに続いて、母音の形が変わります。元の形が「ເxະ」なのですが、末子音がつく場合、その手前の短母音の「ະ」は、もう一つ前の子音の上にのっかって「xັ」という形に変わります。つまりこの場合、「ເxັx」という形に変わります。

 

<声調規則>

頭子音: ດ  (d) → 中子音 

声調分類:  ກ (k) → 促音節

母音: 短母音

よって声調規則は④中高調

 

最後の「k」の末子音が聴こえますか??発音の練習をするときも「デック」と言い切るのではなく、クを言いたい気持ちと顔のまま静止してくださいね。

 

ຕາ 目

<発音>

 ຕ  (t) + າ (aa) → taa 

 

<声調規則>

頭子音: ຕ  (t) → 中子音

声調分類: າ (aa) → 平音節

声調:なし

よって声調規則は⑤上昇調

 

 

 

ຖົງ 袋

<発音>

ຖ (th) +  ໂxະ (o) +  ງ   (ŋ) → thoŋ

「ໂxະ」は、末子音がつくことで「xົx」という形に変わります。

 

<声調規則>

頭子音: ຖ (th) → 高子音

声調分類:  ງ   (ŋ) → 平音節

声調:なし

よって声調規則は⑤上昇調

 

 

ທຸງ 旗

<発音>

 ທ (th) +  ຸ (u) +  ງ (ŋ) → thuŋ

 

<声調規則>

頭子音:  ທ (th) → 低子音

声調分類:  ງ (ŋ) → 平音節

声調:なし

よって声調規則は④中高調

 

 

 

ນົກ 鳥

<発音>

 ນ  (n) + ໂxະ (o) +  ກ (k) → nok

「ໂxະ」は、末子音がつくことで「xົx」という形に変わります。

 

<声調規則>

頭子音: ນ  (n) → 低子音

声調分類:  ກ (k) → 促音節

母音:短母音

よって声調規則は①中平調

 

 

 

前半戦おわりです

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いかがでしたでしょうか。ただでさえ多い子音と母音と組み合わせによる変化、そしてそれぞれがもつ要素での条件分岐で決まる声調・・・と、慣れるまでは大変ですね。

 

しかし!ラオ語はABCのアルファベットではないぶん慣れるまでが苦しいですが、動詞の変化や名詞の性別、冠詞の変化など、印欧語族など他の地域の言語に見られるような複雑な変化のない言語です。やったー!!!

 

単語だけを覚えるのではなく、どの種類の子音にどんな母音がくっついているか、末子音によて母音がどんな形に変化するか、それらが組み合わさってできた1音節はどんな声調になるか、そして実際どんな音なのか、というところまで意識しながら、読んで書いて、聴いて発音して、を繰り返しましょう!

 

それではまた後半戦でお会いしましょう。

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ラオ語読み書き講座 子音・母音 音声一覧

さばいでぃー!

 

f:id:candyman0618:20200513171345p:plain

 

みなさんこんにちは、ラオスのラオ子です。

こちらは、ラオ語の子音・母音の音声ファイルを貼り付けた激重ページです!

それぞれのアルファベットを、ネイティブのラオ人3名が読んでくださっています。貴重な貴重なラオス人の方の音声、ラオ語のアルファベットの学習にお役立てください!

 

 

子音

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ຫງ

 

ຫຍ

 

ຫນ (ໜ) 

 

ຫມ (ໝ) 

 

 ຫລ (ຫຼ)

 

ຫວ

 

 

 

母音

 ອະ

 

ອາ 

 

ອິ

 

ອີ

 

ອຸ

 

ອູ

 

ອຶ

 

ອື

 

ເອະ 

 

ເອ

 

ແອະ 

 

ແອ

 

ໂອະ 

 

ໂອ

 

ເອາະ

 

ອໍ

 

ເອິ

 

ເອີ

 

ເອັຍ

 

 ເອຍ

 

ເອຶອ 

 

ເອືອ

 

ອົວະ

 

ອົວ 

 

ໄອ

 

ໃອ

 

ເອົາ

 

ອຳ

 

 

https://www.instagram.com/p/ByH7JPiAKIJ/

 

音声提供

本ブログで使用しているラオ語の音声は、元ラオスJOCVとしてご活躍されていた先輩に頂いたものです。ありがとうございます!

 

私的・商用利用可の音声データのリポジトリを解放されていますので、まとめてDLしたい、ラオ語のコンテンツを作りたい、など、様々な用途でご利用いただけます。

 

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ラオ語読み書き講座 その⑦声調符号と声調規則

さばいでぃー!

みなさんこんにちは!ラオスのラオ子です。GWも終わりですね。みなさま如何お過ごしですか。 

 

www.laoko.net

 

ラオ語の末子音と母音の変化、なかなかのボリュームでしたね。作るだけ作ってあとから反省するんですが、皆さんなんとか消化してくださったでしょうか?

 

 

www.laoko.net

 

そして前回は、先輩隊員からいただいた資料を、そのままぺいっとjpegに書き出して爽やかに転載させていただきました。ブログの記事を書くのって結構孤独な作業なので、こうやって救いの手を差し伸べてもらえるとがぜんモチベーションあがります。ありがとうございます!!

 

そして今回はその読み書きの要素をまとめてきた最終回として、「声調」について説明していきたいと思います。

 

前回の更新からだいぶ時間が経ってしまいましたが、更新作業に飽きたからでも、忙しかったからでもなく、声調のはなしを自分でまとめるのが難しすぎたからです(笑)すぐに言語化できないってことは、自分の中でちゃんと理解できていなかったんだろうなあ。反省。

 

 

 

 

声調とは

 

www.laoko.net

 

一番最初の記事の中で、次のように説明しました。

 

「声調」がある言語というのは、話すときの声の高さ、抑揚によって意味が変わります。日本語話者の私たちには馴染みのないもののように感じますが、日本語にも声調によって意味が変わる言葉はたくさんあります。特に関西弁ネイティブの方には例えやすいのですが(自分がそうだから)、たとえば

 

「きいつかう」

 

これ、なんでしょうか。どんな意味に捉えましたか?

 

「きい」を降下させたら「木い使う」、上昇させたら「気い遣う」

 

それぞれ意味が変わりますよね。

 

ラオ語は、そういった抑揚が、全ての単語に割り当てられた言語です。ということは、その抑揚を覚えて正しく発音できるようにならないと、相手には伝わりません。

 

「むー」を、抑揚を付けずにまっすぐ読んだら「友達」、上昇させたら「豚」になります。間違えると大変です。ですので、声調を覚えるのはマストです!

 

そして、子音には、低子音、中子音、高子音の3種類があることもお話しましたね。それぞれの子音がどのグループに属するか、覚えていただいていますでしょうか。もしも「忘れた!」という方は、ぜひ次に進む前にもう一度さらっとおさらいしてください!

 

さてさて、ラオ語の子音には3つの声調があることはご理解いただけたかと思いますが、それとは別に「声調符号」というものが付くことによって音の高低に変化が出る場合があります。

 

ラオ語の声調符号は4つ!しかし、半分は擬態語や擬声語のときに使うもので普段は使わないので、普段使う2つさえ覚えれば全てクリアといっても過言ではありません!

 

では、あまり使わないほうから見ていきましょう!

 

【擬態語や擬声語、オノマトペ等で使う声調符号】

 

x໊   ໄມ່ ຕີ マイ ティー

x໋   ໄມ່ ຈັດຕະວາ マイ チャッタワー

 

この2つは前述した通りあまり使わないものですが、原則として先頭につく子音文字が中子音の場合につきます。

 

ບ໊ະ もう!!

ໄດ໋ ~しなさいよ

ຕີ໋ ~でしょ、~したら?

ດຸ໋ ~してね💛

 

という感じで使います。日本語勉強中の学生さんに「ດຸ໋」を使ったら「30歳の人が使うと少しショックがあるかもしれません!」って言われました、辛い!(笑)

 

こちらのふたつは「あーこんな声調あったなー」程度に覚えていただければひとまず大丈夫です。 

 

というわけで、マイティーとマイッチャッタワーはクリアしたものとして、あとの二つを詳しく解説していきたいと思います!

 

【よく使う声調符号】

 

x່   ໄມ່ ເອກ マイ エーク

 

マイエークは、声調を中声にする符号です。発音した音を上げたり下げたりせずに、真っ直ぐ横に伸ばすときに使います。こちらはイメージしやすいですね。

 

x້   ໄມ່ ໂທ マイ トー

 

マイトーは、下降声調にするための符号です。高い位置・または低い位置から下降させるときに使います。日本語っぽく例えると、呆れた時の「もう!」とか、カラスの鳴き声「カー」みたいに、最初に発音した場所から下降します。

 

声調規則の見分け方

読み書きだけでいうならこれでおしまいなのですが、実際に発音するとなると、更に複雑に条件分岐していきます。ここからは、声調の決め方について見ていきたいと思います。

 

①子音の声調分類

まず一つ目の手順は、音節のあたまの子音が以下のどれに分類されているかを確認します。

 

①高子音

掘るように低く発音して上昇する音

ຂ ສ ຖ ຜ ຝ ຫ

 

②中子音

普通に発音して上昇する音

ກ ຈ ດ ຕ ບ ປ ຢ ອ

 

③低子音

高い音からゆるやかに上昇する音

ຄ ງ ຊ ຍ ທ ນ ພ ຟ ມ ຣ ລ ວ ຮ

 

②平音節か促音節か

 

二つ目の手順は、平音節か促音節かの分類です。これも「末子音」の回でちらっとお話しました。

 

平音節

平音節に分類されるものは、以下の2つです。

 

①「ん」「い」「お」「う」などの末子音

ງ ນ ມ ຍ ວ

 

 

②長母音 

 

促音節

 

①「-k」「-t」「-p」など、日本語でいうと促音の「っ」で止まる末子音

 

ກ ດ ບ

 

②短母音

 

以上のように、ラオ語の末子音は、平音節5種類、促音節3種類にそれぞれ分類されています。

 

③ー②が平音節の場合 声調符号を見る

A. 声調符号なし

B. マイエーク

C. マイトー

 

③ー②が促音節の場合 母音の長短

A. 長母音

B. 短母音

 

以上のように、平音節は3種類、促音節は2種類、更に条件が分岐して、ようやくその音節の声調が決まります。

 

声調の種類

 

今までの説明をざっくりまとめます。

 

1.声調符号は4種類あり、そのうち普段使うのは2種類

 

①x່ マイエーク

②x້ マイトー

 

 

2.声調を決める要素は3つ

①子音の声調

②末子音が平音節か促音節か

③平音節の場合→声調符号があるか/促音節の場合→長母音か短母音か

 

 

次は、この「要素」によってどんな声調に分類されるのかを見ていきましょう。

 

下に示したのが、声調の種類です。本によって名称が異なりますが、一番分かりやすかったものに倣わせていただきました。

 

また、ラオ語も日本語と同じで、場所によって話し方や発音、方言などの癖があります。ここで学習するのは「ビエンチャン方言」という、主にラオス中部、首都近辺で話される言葉です。場所によって声調の数が変わったり、低子音と高子音が逆転したりしますが、まずは落ち着いてビエンチャン方言を覚えましょう。

 

 

 

f:id:candyman0618:20200512111414j:plain

 

こちらの表で説明していきます。声調は6種類あり、それぞれの声調の特徴を右側の矢印に示しています。例えば①の中平調であれば、発音した音をそのまま真っ直ぐ伸ばし続ける、③の下降調の場合は高い音からいっきに低い音まで下がる、という意味です。

 

まず、①の中平調を、自分が一番楽に出せる声より少し高めに出してみてください。

 

ということは、④はそれよりも少し高い音からはじまってもっと上へ。

③は、もっともっと高い音から始まって一番低いところまで下降します。

 

逆に②は、①よりも低めから更に低くなり、⑤はもっと低いところからいっきに一番高いところまで音が上がります。

 

そして、⑥は一番低いところで①と同じようにまっすぐ伸ばします。

 

 

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こちらは、先ほどの「声調を決める要素」と、今紹介した「声調」を結びつけるための表です。

 

 

 

ກິນ (食べる)

 

ということばを例に見ていきましょう。

 

①子音の声調分類→最初の子音は「ກ」、これは中子音です。

②末子音が平音節か促音節か→末子音は「ນ」なので、平音節ですね。

③平音節なので、声調符号の有無→声調符号は何もついていません。

 

つまり、この言葉は中子音・平音節・声調符号なしの、⑤上昇調が正解となります。

同じようにあといくつかやってみましょう。

 

 

ມັກ 好き

①頭子音「ມ」は、低子音

②末子音「ກ」は、促音節

③母音「 xັ  」は、短母音

 

以上3つから、①中平調

 

ຂ້ອຍ 私

 

①頭子音「ຂ」は、高子音

②末子音「ຍ」は、平音節

③声調符号は「 ້x 」(マイトー)

 

つまり②低降調ですね。

 

ເບຍ ビール

 

①頭子音「ບ」は、中子音

②末子音なし。二重母音「ເXຍ」は長母音なので平音節

③声調符号なし

 

以上から⑤上昇調となります。

 

 

ຂ້ອຍ ມັກ ກິນ ເບຍ

 

並べ替えて読んでみると、「こい まっく きん びあ」、「私はビールを飲むのが大好き♡」という意味になります。

 

ラオスの大人コミュニティに溶け込むための魔法の言葉です。是非覚えてください!(下戸は絶対に言ってはいけません。私みたいになります。)

 

 

今日の講座、終わりです!

 

https://www.instagram.com/p/B2jyMsPJCvS/

 

お察しの通り、そろそろ音声なしで説明するのが辛くなってきました(声調を音声なしで説明するのは不可能に近い!・・・と思います。笑)

 

文字の読み書きに必要な要素はもう殆ど説明し終わっているので、適宜音声付の本を用意していただくか、東京外大モジュールを活用して、この「ラオ語読み書き講座」を補完していただければ嬉しいです。

 

・・・といいつつ、JOCVのOBの方が音声の提供を申し出てくださっているので、順次このブログでも活用していけるように準備していく予定です!もうしばしお待ちください。

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ラオ語読み書き講座 その⑥子音文字の発音のコツ

さばいでぃー!

こんにちは、ラオスのラオ子です!あっという間にGW中盤ですね。

 

あまりに暇すぎて、ヨーグルト酵母でパン焼いたり、燻製したり、幻想即興曲暗譜してみたり、ペンタブでひたすらお絵かきしたり・・・手を動かしては何かをつくったりつくらなかったりする日々です。このあたりの趣味のことは、また別の記事で書きたいと思います。

 

あと、鬼滅の刃と約束のネバーランドを最新刊まで全部読みました。鬼滅はアニメのほうが好きですが、約ネバはマンガ派です。表情が細かく描き込まれていて楽しい。アニメよりも色んな感情が伝わってきます。あとついでに、ゴールデンカムイ3期まだか?!早く!!!早く!!!!!!!

 

それから、5月に入っていきなり暖かくなり嬉しい反面、ガマンが爆発したかのように花粉が飛びまくっていますね。くしゃみ止まらん、目も鼻も喉も耳も痒いし何とかしてくださいチクショー。

 

 

読み書き講座 その④にちらっと書きましたが、隊員OBの先輩が非常に分かり易く言語化された手作り資料を送ってくれました。

 

うわ~!すごい!!ありがたい!!これをもとにブログを再編して・・・

 

・・・って考えるよりも先に、jpgで書き出していました。

 

綺麗に整頓された資料はそのままありがたく使う!笑

 

https://www.instagram.com/p/B3j5S33J6Kk/

 

 

有声音と無声音の違い

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しばらく母音のことが続いたので、書き方のラスボス「末子音」に行く前に、もう一度子音のおさらいをしつつ、子音の難しい発音をクリアしましょう!!

 

 

f:id:candyman0618:20200420203729p:plain

 

ラオス語の例の発音・読み方を補足します。

※声調記号は無視して書いています。

 

 

ໄຂ່ 卵

ຂ /kh/  +   ໄ /ai/  =  khai

 

ຄິດ 考える

ຄ / kh/  +   ິ  /i/  +  ດ /d/  = khit

 

ຂອບໃຈ   ありがとう

ຂ /kh/  +   ອ /ᴐᴐ/ + ບ /p/ = khᴐᴐp

ຈ  /c/  +   ໃ /ai/  =  cai

 

ແມ່ນ​​​​​​​​​​້ຳຂອງ メコン川

ມ /m/  +  ແ /ᵋᵋ/  +   

ນ /n/  +   ຳ /am/  = mᵋᵋnam

ຂ /kh/  +   ອ /ᴐᴐ/  +  ງ /ŋ/ =  khᴐᴐŋ

 

 

f:id:candyman0618:20200420215607p:plain

ກິດຈະກຳ 活動

ກ /k/  +   ິ /i/  +   ດ /d/  +   

ຈ /c/  +  ະ /a/   + 

ກ /k/  +   ຳ /am/ = kitcakam

 

ກຳລັງ ~の途中

ກ /k/  +   ຳ /am/  +   

ລ  /l/   +    ັ (ະ)  /a/ +   ງ/ŋ/ = kamlaŋ

 

ເກີດ 生まれる

ກ  /k/  + ເ  ີ    /ᵊᵊ/  +  ດ /t/  =  kᵊᵊt  

 

ກວດ 調べる

ກ /k/  +  ວ /uua/  +  ດ /t/ =kuuat

 

ນ້ຳກ້ອງ 氷

ນ /n/  +   ຳ /am/  + 

ກ /k/  +  ອ /ᴐᴐ/  +    ງ /ŋ/ =   namkᴐᴐŋ

 

 

なんとなくイメージできましたか??

 

音声が欲しいですね。音声が・・・ほしいですね。私が完璧に発音できたらいいんですけども、残念ながら帰ってくる少し前もなんか変なこと言ったらしく任地の人たちにゲラ笑いされたので、やめておきます。すいません。

 

 

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f:id:candyman0618:20200420203746p:plain

 

 

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 この表の分かりやすさにホロッと泣いたのは私だけではないはずです!なるほどそういう風に表現するのか、と脱帽しました。先輩さすが。

 

読み書き講座の基本編も、残すところ声調だけ(!)なのですが、その前にもう一度ややこしい子音の確認をしてもらえたらと思います。例の大癖Youtube見て、子音の発音をもう一度おさらいしておいてくださいね!!

 

https://www.instagram.com/p/B4Q43_9Jn5S/

 

この絣、みんなゆるくてかわいい・・・。

 

次回、声調です

はい、ついにやってきますよ。次は声調です。最後にちょっとややこしいのが来ますが、あと4つぐらい覚えたら文字の読み書き「は」できるようになりますので、最後までお付き合いください!

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ラオ語読み書き講座 ③二重母音と特別母音

さばいでぃー!

 

みなさんこんにちは!ラオスのラオ子です。

 

 

書き溜めをしていたのですが、先に④を公開するという粗相を・・・

 

・・・そういうとこやぞ私!!!

 

note.com

 

いろいろ「あれやりたい!」「これもやる!」と書いてみましたが、私は一度スイッチをONにすると飽きるか壊れるまでOFFにできない一点集中猪突猛進型なので、今はこのラオ語読み書き講座づくりが楽しくて楽しくてたまりません。そして、(分かってはいましたが)TOEICの5月の試験も中止になるようですので、この読み書き講座にリソースを全部使えと言われているんだと思って全力でやろうと思います。

 

各SNSでシェアしてくださっている方、本当にありがとうございます!文字が読める楽しさ、自分で学習ができる楽しさを、ラオ語を通じて知った私にとって、このコンテンツを見て誰かひとりでもラオ語やラオスに興味を持ってもらえたら、それより嬉しいことはありません!まだこのコンテンツを知らない誰かに届きますように-!

 

 

今日は、母音の続きです!

 

 

前回は、基本母音についての勉強でした。

 

実は母音にはもう少し種類があって、

 

二重母音

特別母音

 

の2種類を覚えると、母音を完璧にマスターできます!今日は、それらを全部まとめて勉強していこうと思います。

 

 

www.youtube.com

 

前回使ったこの動画の52秒から、もしくは東京外大モジュールの二重母音・特別母音の音を聴きながら1文字1文字仲良くなっていきましょう。

 

二重母音

 

二重母音は以下の6種類です。

 

ia – iia

f:id:candyman0618:20200419114800j:plain     f:id:candyman0618:20200419114805j:plain

「いあ」と「いーあ」です。

 

上に貼ったYoutubeの動画では「ເxັຽະ」「ເxັຽ」と書かれていますが、これは旧字です。古い書類で見たことがありますが、新しい書き方のほうが

 

実はこの後、大人の都合でせっかく覚えた基本母音がちょっと変化します。基本母音も二重母音も共通なのですが、子音の上に「 ັ 」が乗っている音は全部短母音です。ちょっと頭の片隅に入れておいてくださいね。

 

 

ɯa – ɯɯa

f:id:candyman0618:20200419114809j:plain     f:id:candyman0618:20200419114813j:plain

 

「ɯ」この発音記号、基本母音でも見ましたね。「 ຶ 」「 ື 」です。

この二重母音は「うあ」、「うーあ」と発音します。基本母音同様、/ɯ/ の発音は、「い」の口の形で前歯がちょっと見えるようににこっと笑って「う」。そして、そのままちょっと口を広げて「あ」。それを繋げて、「うあ」、「うーあ」です。

 

ua – uua

f:id:candyman0618:20200419114817j:plain     f:id:candyman0618:20200419114821j:plain

こちらも「うあ」「うーあ」ですが、発音記号は「ua」「uua」です。口をすぼめた深い「う」からの「あ」です。

 

子音の上に「 ົ 」がのっかっていますが、これは基本母音の短母音「 ໂ x ະ 」が変化したもので、これも後々他の使い方をしますのでちょっとだけ覚えておいてください。

 

 

特別母音

 

ラオ語には更に4種類の「特別母音」と呼ばれるものがあります。どれも頻出するものばかりですのでさくっと覚えてしまいましょう。

 

ラオ語の母音だけを発音する時は、「ສະຫລະ  xາ (さら・あー)」「ສະຫລະ  ແxະ(さら・え)」と言うふうに、母音の前に「さら」と言います。そういえばホームステイ先の子どもたちも「さら・あ、さら・あー、さら・い、さら・いー」という風に音読して覚えていました。基本母音は「さら」の後にそれぞれの発音を言うだけなのですが、特別母音にはそれぞれ名前がついています。(これ何でなの?)

 

ay  -sala ay may maay-

f:id:candyman0618:20200419114826j:plain

「あい」と発音しますが、この特別母音の名前は、「さら・あい まいまーい」です。なんで?

 

これが「 ກ 」についた場合の読み方は「kay」です。

 

ay -sala ay may muuan-

f:id:candyman0618:20200419114830j:plain

そしてこちらも「あい」ですが、「さら・あい まいむーあん」

 

これが「 ກ 」についた場合の読み方も「kay」です。上の「さら・あい まいまーい」」との発音の違いはありませんが、単語によって使い分けられていますので、どちらの「さら・あい」を使った言葉か覚えないと読み書きに困ります。ラオ人の人も結構間違えているイメージ。

 

 

aw -sala aw-

f:id:candyman0618:20200419114834j:plain

こちらは「あう」で、「さら・あう」

 

左右と上に母音がくっつくのはこの特別母音だけです。

 

am -sala am-

f:id:candyman0618:20200419114838j:plain

こちらは「あむ」で、「さら・あむ」

 

 

https://www.instagram.com/p/B1LBv93gHJa/

 

というわけで、今日のお勉強はこれにて終了です。いかがでしたでしょうか? こちらはラオス南部のチャンパサック県パクセ―という都市の、市街地のど真ん中でぺちゃんこになって死んでいたサソリちゃんです。

 

サソリって刺されたらめちゃめちゃ痛いんですって。だから、刺されたときにすぐ周りの人に助けを求められるように、ラオ語の勉強頑張りましょうね!!!

 

次回の話です

 

実は子音にはもう少し種類があって、

 

二重子音

低子音から高子音になる子音

末子音

 

と、あとちょっと文字の要素をマスターしたら、いよいよ「声調」のお話へと移っていくわけです。(で、フライング粗相をしたのでこのうち二つは終わらせました!)

 

覚えること多すぎやろ!!と怒りたい気持ちもわかります。でも、他の国の人たちからしたら、ひらがなに、カタカナに、そしてネイティブでさえマスターできない量の漢字に・・・と、日本語もなかなかタフさを必要とする言語です。我慢しましょう(笑)

 

それに、ラオ語は「識字」という高いハードルを越えればその先はそれほど難しくなくて、男性名詞と女性名詞で冠詞が変化して・・・とか、現在、過去、過去分詞、現在分詞、三単現・・・とか、そういう複雑な変化はしません。動詞はたった1種類。それさえ覚えてしまえば簡単な読み書きはできるようになります。

 

あと少し頑張ったら、あとはひたすら色んな言葉を書いて読んでいくだけです!!

 

おうち時間の隙間時間で、いままでの復習してみてくださいね。

 

https://www.instagram.com/p/B0dv2xRgkqm/

 

わたしの任地にかかっている橋からの景色です。

 

この景色を一番一緒に見たであろう同任地隊員の声を久しぶりに聞いたら、閉じ込めていたラオスロスが爆発しました。

 

ああああああーーーーー   早く帰りたいなあー。