サバイディー!
こんにちは、ラオスのラオ子です。途上国ごはんシリーズということで、ラオスでもできた「天然酵母でパン作り」について。
もしオーブンがあれば、クープがパカッと開いて、エッジの立ったクープがガバッと開いて、クラストはバリバリ、クラムはじゅわじゅわの理想のパンが焼けるように練習したいところですが、しっかり温度を上げるのは、オーブンが無いとなかなか難しい。
簡易オーブンを作ってやろうと思って、アルミ鍋の中に網を敷いて空焚きしてみたのですが、1回スイートポテトを作ったら鍋の底に穴があきました。ワロタ。
うまくできたら首都で皆で食べるつもりだったのですが、火加減が難しくて、焦げました。ワロタ・・・。
これらはカンボジアで作ってたものなんですけど、こういう「ふわふわの白パン」とか「甘さ控えめのお菓子」とか、やっぱりこっちで食べられないものが食べたくなるんですよね。オーブン、カンボジアで預かってもらってるやつ持ってこようかな・・・。パン、ケーキ、焼きたいなあ・・・。
天然酵母を起こしてみた
オーブン問題は現時点ではどうしようもないので、ひとまず今あるもので作れる「パンケーキ」にチャレンジすることに。
といっても、天然酵母づくりってめんどくさくもなければ難しくもありません。たまに構って放っておくだけで大丈夫なんです。
用意するのは、煮沸できるビン、水、はちみつ、紅茶のみ。紅茶についた酵母に水(家)とはちみつ(餌)を与えれば、あとは勝手に増えてくれます。
まずはビンを煮沸消毒します。・・・が、そんなに長く継ぐつもり無かったし、開けたての炭酸水の瓶だったので、そこまでしっかり消毒せず使っちゃいました。シンクの中で溢れるまで熱湯注いで5分放置しただけ。
瓶を冷ましてから、水200ml、茶葉5g、はちみつ10gを入れて、20~30度ぐらいの室温で放置すると、酵母菌にもよりますが2日~3日ほどでこんな風にぶくぶくと泡が出てきます。
ポイントは、他の雑菌が湧きやすくなるのであまり高温になるところに放置しない事と、1日1回はビンの蓋やラップを外してふりふりして、空気を入れ替えてあげること。
今回は首都のカフェで買った国内産のお茶でやってみましたが、キッチンの気温の高さも手伝ってか2日目にはぶっくぶくになりました。かわいい。
3日目には茶葉が浮いて、紅茶リキュールみたいな匂いになってきました。これでもう酵母として使えます。これが「元種」という状態。
天然酵母の元種でパンケーキを焼いてみた
強力粉、薄力粉、砂糖、塩に、水、牛乳、卵、酵母液を混ぜたものを加え、なめらかになるまでひたすら混ぜます。最後にオリーブオイルを入れて艶を出して、室温放置
。
これが混ぜ終わった直後の生地です。
そして室温で6時間後。ちょっとお鍋を傾けると、しゅわしゅわと音がします。この気泡を見ても、元気に発酵したのがよく分かりますね。
え、卵と牛乳入れて6時間も室温放置すんの・・・?って最初に作ったときは思ったのですが、今のところあたったことはありません。ふしぎ。
泡をつぶさないようにやさしくすくって、フライパンで焼いていきます。ほんのり紅茶っぽい香りが漂います。
はい、できました!
メレンゲやベーキングパウダーに比べると高さは出ませんが、中央部分は結構ぷくっと膨らみます。
ふわふわ、というよりは、もちっ!じゅわっ!という感じの食感で、砂糖を少なくするとスクランブルエッグやベーコンに合わても美味なクランペット風になります。(全く無くしてしまうと、酵母君が増えるための餌がなくなってしまうので、多少の甘さは必要です。)
紅茶酵母の困るところは、紅茶の色自体の色が濃いので、白パンのように焼き色をつけないパンを焼いたりすると色が変になるところと、紅茶の風味、苦味がガツンと出てしまうところ。ずっと水に漬けてあった茶葉からエグみが出るのですが、パンケーキにするとそれがしっかり感じられます。対策としては、シナモンやココアパウダー、ドライフルーツなど、何か香りや味のするものを混ぜ込むといいのかもしれません。で、さっそく思いついてシナモンりんごジャムを作ってみたのですが、一緒に食べたら非常に美味でした。あざっす。
天然酵母の中種を起こしてみた
元種はどれだけ世話をしても2週間ぐらいで痛みます。ダメになってしまう前に、中種の状態にして冷凍することにしました。
といっても、清潔な容器の中で、強力粉と元種を1:1で混ぜるだけ。
これが混ぜ終わりの様子です。
夜に1回目を行い、朝まで室温放置して冷蔵庫へ。翌日の夜、これぐらい発酵していました。そして、また同量の強力粉と元種を加えて、室温で一晩発酵させます。
これが翌朝、二巡目を終えたところ。また冷蔵庫にしまって、夜になったら強力粉と元種を1:1で加えて朝まで室温で発酵させます。元気が無いと感じたら適宜はちみつを少量加えてあげると復活します。同じように3巡目の発酵を終わらせ、いつでもパンケーキを焼ける状態に!!
・・・といっても、このまま冷蔵庫に入れておいたら低温発酵がすすんでしまい、中種が傷みます。中種はそのまま冷凍ができると知り、使わない分はそのまま冷凍庫で眠ってもらうことに。
天然酵母の中種でパンケーキを焼いてみた
元種で作ったときと比較できるように、ほぼほぼ同じ分量になるようにして中種で発酵させたパンケーキを焼いてみました。
元種で作った生地よりも短い発酵時間で、ぶっくぶくになりました。これはすごい。か・・・可愛い・・・💛
焼き上がり。元種で作ったものよりもふわふわ、ふかふかです。
そして焼き上がりはこんな感じ。焼成中のふくらみ方が元種酵母パンケーキよりも強く、高さが出たような気がします。
天然酵母の冷凍中種でパンケーキを焼いてみたかった
つぎに、冷凍中種子でパンケーキを焼いてみます。一度冷凍すると酵母の発酵力が弱まるらしいので、「かけ継ぎ」を行いました。はちみつと水、強力粉を加えて、もう1度酵母菌を増やしてあげるのが、かけ継ぎです。中種をかけ継ぐことで、中種の中に住んでいる酵母くんを増やし、元種(酵母液)がなくてもパンを焼き続けることができるらしいです。なんてこった。酵母、可愛すぎか!!!!!!
・・・ って思ったいう感じで上手くいく予定でした!
ところがどっこい、半日経っても1日経っても酵母くん元気にならず。
煮沸消毒してないプラ容器を使ったために他の雑菌が多く繁殖してしまい、酵母くんの力が弱まったんでしょうか。それとも、酵母自体の力が弱いと、かけ継ぎする時に多少元種を入れなければ増えてくれないのか、うーん。なんだろか。
トライ&エラーの精神でまたやってみたいと思います。むーなーの(いつかね。)