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ラオ語読み書き講座 その①子音文字の発音


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さばいでぃー!

こんにちは!ラオスのラオ子です。

 

 

 

前回、前々回に引き続き、今日もラオ語の勉強をしていきましょう。

 

今日の目標はタイトル通り、「子音文字の発音」を知ることです。ラオ語の子音の構成要素は、発音+音の高さで、このどちらかが欠けると成立しません。

 

 

 

ラオ語の子音文字を見てみよう

 

さっそくですが、ラオ語の子音を実際に見てみましょう。

 

ກ ຂ ຄ ງ

ຈ ສ ຊ ຍ

ດ ຕ ຖ ທ ນ

ບ ປ ຜ ຝ ພ ຟ ມ

ຢ ລ ຣ ວ ຫ ຮ (ອ) 

 

 

ラオ語の子音文字は以上の27個です。

 

はい無理ー って思った人、きっといらっしゃるはず。なぜなら私もそうだったからです。

 

大丈夫、そのうちなんとなく分かるようになってくるので、無理なままもうしばらくお付き合いください!

 

東外大言語モジュール|ラオス語

 

このリンクの「発音」の章の中にも、同じように子音文字が書かれた表があります。各文字をクリックすると実際の発音が聴けますので、これからの説明を読みながら実際に音を聴いて、書いて、を繰り返していきましょう。

 

子音文字のグループ分け

27個の子音文字には、それぞれ属性があります。発音方法、有気音か無気音か、声調は何か・・・など色々ありますが、ざっくり大きくまとめて以下の2つについて説明していきます。

 

①発音で分ける

②声調で分ける

 

では、それぞれ細かく見ていきましょう。

 

①発音で分ける

発音が一緒のものをまとめると、20個のグループに分類することができます。前回のブログで少しだけ触れましたが、子音だけでは発音ができないので、ラオ語の子音を勉強するときは

 

子音+/ɔɔ/ (/ /内は発音記号、この場合は長母音の「オー」です)

 

という風に発音して覚えるのが通例です。上のモジュールの中でもそのように発音されています。

 

また、有気音(発音するときに息が出る音)と無気音(発音するときに息が出ない音)を正しく発音できるようにするために、ティッシュを1枚ご用意の上、練習してみてください。

 

それでは、ひとつずつ見ていきましょう!

 

ກ /k/ 

 

 

息を出さない「こー」。日本語の「ガ行」に近づけると息が漏れにくくなりますが、「ごー」と明確に濁らせるのは誤りです。ティッシュを口もとにあてて、ティッシュが揺れないように、息を出さずに「カ行」を発声する練習をしましょう。

 

 

ຂ, ຄ  /kh/

 

息を伴う「こー」。息を強く出しながら「こほー」と大げさに言ってみましょう。ティッシュがよく揺れます。

 

ちなみに、ティッシュが揺れていいのは、発音記号に「h」がついているときだけです。それ以外は息が漏れないように意識しましょう!

 

 

ງ /ŋ/

 

日本語のガ行を鼻にかけて、「んごー」。「g」のガ行音ほど強く濁りません。鼻をつまんで「んごー」と言ってみてください。鼻にかかった、「んのー」に近い「んごー」です。

 

 

ຈ /c/

 

 

チャ行の「ちょー」。息は漏れません!ティッシュを揺らさずに「ちょー」です。これも練習が必要です。

 

 

ສ, ຊ /s/

サ行の「そー」。

あとに母音の「イ」が続くときは、「シ」ではなく「スィ」に近い発音です。

 

 

ຍ /ny/

ニャ行の「にょー」。

 

 

ດ /d/

 

ダ行の「どー」。

あとに「イ」が続くときは「ヂ」ではなく「ディ」、「ウ」が続くときは「ヅ」ではなく「ドゥ」の発音になります。訓練中、先生に「息が出ている」と何度も注意された、因縁の子音です・・・。

 

 

ຕ /t/

 

タ行。息を漏らさずに「とー」。これも、息を出さずに発音するのが難しい音。

 

ちょっと音声学っぽい話をすると、「d」は有声子音、「t」は無声子音、という風に明確に区別されます。有声子音は声帯振動を伴い、無声子音は伴わない、という違いがあるのですが、「どー」、「とー」って発音すると、後に続く「おー」の母音でどっちも声帯が振動するので、自分でそれを感じ取るのは難しいです。(声帯が振動しているかどうかは、喉に手をあてるとわかります。)

 

参考書によっては、「ຕ」の発音記号が「t」ではなく「dt」と表記されている場合があります。「d」と「t」の間(の限りなく「t」寄り)を発音することで、この「ຕ /t/」と次に説明する「有声有気音」の「ຖ,ທ /thoo/」と区別しやすくなりますが、「ດ /d/」と「ຕ /t/」もまた意識して発音の練習をする必要があります。

 

 

 

「h」がきました!この2つの子音は、息を漏らす「とー」です。大げさに書くと「とほー」というイメージで発音します。口の前にあてたティッシュが「th」の発音をしたときにしっかりひらひらするぐらい、息を吐きましょう。

 

ນ /n/

 

ナ行の「のー」。これは日本語にもある音なので簡単ですね!

 

問題は、「ຍ /ny/」に「i」がついたときの「nyi」との区別ですが、こちらの「に」は舌を上あごにくっつけた「に」で、このナ行の「に」よりも潰れたような音がします。

 

ບ /b/

 

バ行の「ぼー」。息を吐きたくなりますが、ガマンです!

 

ປ /p/

 

パ行の「ぽー」。こちらも、ティッシュは揺れません!

 

これも先ほどの「dとt問題」の所で説明した内容と全く同じで、発音記号は「bp」と書かれる場合があります。「ぼ」に限りなく近いけど濁らない「ぽ」を目指してください。

 

ຜ, ພ /ph/

 

パ行の「ぽー」ですが、こちらは息を伴うポーです。大げさに言うと「ぽほー」です。

 

ຝ, ຟ /f/

 

ファ行の「ふぉー」。

 

ມ /m/

 

マ行の「もー」。

 

ຢ /y/

 

 

ヤ行の「よー」。ちょっと濁って「じゅー」のように聞こえる場合もあります。(うちの大家さんと配属先の上司は結構しっかり「じゅー」と発音しているように聞こえます。真似しているつもりは無いのですが、私もそうなってるって言われました。笑)

 

ລ /l/

 

ラ行の「ろー」、英語の「l」と同じ、上の歯の裏に舌をぴたっとくっつけた状態からの「ろー」です。

 

ວ /w/

 

ワ行の「うぉー」。「wu」のときは普通の「u」と区別するために唇を突き出して発音するので、単語によってはちょっと濁って「v」に聞こえます。

 

ຫ, ຮ /h/

 

ハ行の「ほー」。

 

ຣ /r/

 

巻き舌の「ろー」。外来語や仏教用語に使うようですが、あんまり見た事ありません。書く機会もダントツ少ないです。

 

/ʔ/

 

母音の前につく「おー」。ア行を書くときに使います。(まだ意味はわからなくて大丈夫です。)

 

②声調で分ける

もう一つの分け方が、「声調」です。

 

そう、何を隠そうラオ語は声調言語。タイ・カダイ語族、中国語族、マンデ語派、ミャオ・ヤオ語族と、世界の声調言語は4つのグループに分けることができますが、中でもラオ語は、タイ語と共に「タイ・カダイ語族」に分類される、東南アジアに広く分布する声調言語です。ラオスの中では他にも、タイダム語、タイル―語などが、同じように声調をもつ言語と言われています。(政府公式で50の民族がありますので、他にもありそうですが・・・)

 

「声調」がある言語というのは、話すときの声の高さ、抑揚によって意味が変わります。日本語話者の私たちには馴染みのないもののように感じますが、日本語にも声調によって意味が変わる言葉はたくさんあります。特に関西弁ネイティブの方には例えやすいのですが(自分がそうだから)、たとえば

 

「きいつかう」

 

これ、なんでしょうか。どんな意味に捉えましたか?

 

「きい」を降下させたら「木い使う」、上昇させたら「気い遣う」

 

それぞれ意味が変わりますよね。

 

ラオ語は、そういった抑揚が、全ての単語に割り当てられた言語です。ということは、その抑揚を覚えて正しく発音できるようにならないと、相手には伝わりません。

 

「むー」を、抑揚を付けずにまっすぐ読んだら「友達」、上昇させたら「豚」になります。間違えると大変です。ですので、声調を覚えるのはマストです!

 

子音には3種類の声調があり、次のように分類されます。

 

①高子音

掘るように低く発音して上昇する音

ຂ ສ ຖ ຜ ຝ ຫ

 

②中子音

普通に発音して上昇する音

ກ ຈ ດ ຕ ບ ປ ຢ ອ

 

③低子音

高い音からゆるやかに上昇する音

ຄ ງ ຊ ຍ ທ ນ ພ ຟ ມ ຣ ລ ວ ຮ

 

東外大言語モジュール|ラオス語の中の、

発音 > 理論編 > 7.文字 > 4.声調と声調規則 > 2.声調規則 > 1.頭子音の種類

で文字をクリックすると実際の音声が聴けます。

 

例の癖の強い動画だとこの発音の分け方がいまいちよくわからないので、東外大語モジュールの音声を聞きまくって練習してください!

 

 

 

ちょっと練習

 

一通り、子音の説明が終わりました。

 

よし、ちょっと覚えたぞ!!と思った方は、軽ーく練習してみましょう。紙とペンをご用意くださいね。

 

 

①つぎの子音の発音を答えてください。

 

A.  ຕ

B.  ຄ

C.  ວ

D.  ກ

E.  ມ

 

②つぎの発音の子音を書いてください。(2種類あるものは両方)

 

F. y

G. n

H. kh 

I. ph

J. th

 

③つぎの声調の子音をすべて書いてください。

 

K. 低子音

L. 高子音

M. 中子音

 

 

 

さあ、答え合わせです!

 

①つぎの子音の発音を答えてください。

 

A.  ຕ → t

B.  ຄ → kh

C.  ວ → w

D.  ກ → k

E.  ມ → m

 

②つぎの発音の子音を書いてください。(2種類あるものは両方)

 

F. y → ຢ

G. n → ນ

H. kh  → ຂ ຄ 

I. ph → ຜ ຝ

J. th → ຖ ທ

 

③つぎの声調の子音をすべて書いてください。

 

K. 低子音 → ຄ ງ ຊ ຍ ທ ນ ພ ຟ ມ ຣ ລ ວ ຮ

L. 高子音 → ຂ ສ ຖ ຜ ຝ ຫ

M. 中子音 → ກ ຈ ດ ຕ ບ ປ ຢ ອ

 

 

 

いかがでしたでしょうか??全然わからんわ、ひとつも覚わってへんわ、という方、大丈夫です!!私もそうでした!!!!!

 

結局③ができたら全部覚えられていますから、低子音・中子音・高子音のグループ分けを意識して、音読しながら紙に書くのをひたすら繰り返してください。

 

 

次回、母音の発音です

 

子音をまとめてやってしまったので、次はひたすら母音のお話をします。

 

このボリュームで毎日更新すると私もみなさんも途中でわけがわからなくなると思うので、一旦落ち着こうと思います。 

 

 

ラオ人とぺらぺら話せる自分をイメージして、子音の復習、このページの先頭からもう一度頑張ってください~!(スパルタ)

 

・・・・といいつつ、現時点で全部を完璧に覚える必要は無いと思っていて、むしろ「どんな属性のものか」「どんな性質のものか」を理解しておいてもらえれば、あとで実際に単語を覚えていくときにすっと入ってくると思うので、軽い気持ちでやってみてくださーい!

 

それではまた次回お会いしましょう!

 

 

 


まだ時間あるぞ、暇だぞ、って人は、私が体を張って作った壮絶なネタでもご覧ください。

 

 

地味に評判の良かった記事も一緒に貼っときますね。

 

じゃ、ໂຊກດີ~!

 

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